水中映像のアウトプット:大隅楠夫

ダイバーは誰でもカメラを持って海に潜り撮影すれば、何らかの方法で結果を発表したいと考えるのは当然だと思います。
アマチュアダイバーの水中映像のアウトプットに関して考えてみました。

1. 水中映像作品の発表

現在、主に次の3つの表現方法があると思います。
1) 写真
2) スライドショー
3) ビデオショー

いずれの場合も、撮影者、作者の思い(感動したこと、残念だったこと、楽しかったこと)を伝えたいという点は共通しています。
しかし、誰に伝えたいか、どこで伝えたいかに関しては、違いがあります。

1) 写真の場合、フォトコンや写真展で発表する機会が色々あります。
水中映像では、20年位前の、多くのカメラ派ダイバーがダイビングワールドやダイバーのフォトコンを目指していた時代の熱さはなくなりました。現在では、マリンダイビングの「地球の海フォトコンテスト」他ローカルのコンテストがいくつかあります。
水中、陸上を問わず雑誌・新聞の他にも数多くフォトコンや発表の機会があります。
また有志による写真展「海で逢いたい」や「水とき」等に参加する機会があります。

2) スライドショーの場合、BOX等の私的な集まりで上映する機会は数多くありますが、
公開上映会としては、「水中映像祭」と「上方水中映像祭り」の2つしかありません。
私の所属する日本シニアダイバーズクラブの主催する「SDC水中映像発表会」が半公開として一般の人にも観ていただいています。
  水中映像サークルは会員作品の発表の場として、33年前に日本で初めてのスライドショ-「水中映像祭」を始めてから現在迄続いています。
しかしスライドショーによる公開上映会は一般には普及しませんでした。
理由としては、陸上を含めて①プロがいないこと、②コンテストがないこと、が考えられます。
  
3) ビデオショーの場合、水中映像に限ればスライドショーと同じく発表の機会は限られています。
スライドショーとの違いは、①映画、TV等プロがいること、②陸上では8mm フィルムの時代から各地でアマチュアのコンテストが盛んに開かれていることです。
対象をダイバーから一般迄広げてアマチュアビデオコンテストに応募すれば、一般の人に観てもらえる機会が出てきます。

2. 誰に伝えたいか、どこで伝えたいか

水中映像作品の発表の機会として2つの道があると思います。
1) 水中映像に興味のある観客を対象(主にダイバー)
水中フォトコン、水中写真展、水中ビデオ・スライド上映会(水中映像祭)
作品はダイバーが興味を持つテーマや構成で組み立てます。

2) 映像に興味のある一般の人を対象
フォトコン、写真展、アマチュアビデオコンテスト
広く一般の人に観てもらいたいと考える時、スライドショーは残念ながら出番がありません。
ビデオ作品の場合、一般の人が興味を持ち、興味が持続するようなストーリー、盛り上がりが必要となります。レアものもありふれた生き物も、一般の人には区別はつかないので観て楽しいに加えてストーリー性が重要となります。
私は2003年に陸上のアマチュアビデオサークルに入会し、勉強を始め、2006年から一般の人に観てもらえる作品作りに取り組んでいます。

3. 水中映像作品発表に関する提案

1) 水中映像祭作品の制作に関して
水中映像サークルでも現在、色々な人から評価・感想を貰って作品作りの腕を上げる機会があまりありません。サークル例会で出来るだけ毎回作品を上映し、感想を聞く習慣をつけることを提案します。その成果を映像祭作品にまとめましょう。

2) 一般向けの作品発表
写真あるいはビデオ作品をもっと広く一般の人に観てもらえるように、一般のコンテストに応募して発表の機会を広げることを提案します。

*私は海に潜るようになって、地球は人間だけのものではないことを実感しました。  そして一般の人に少しでも海のことを知ってもらいたいという思いで、ビデオ作品作りにとり組んでいます。現在アマチュアビデオの世界で水中映像を発表するのは私一人です。海の世界を紹介するため、一般向けビデオ作品作りに興味を持ってくれる人が増えてくることを期待しています。